「相手に勝ってやろう」
「己の力を」 「強さを」 「存在を誇示したい」と
「俺を見ろ」と
そんなことのためにサッカーは
フットボールはあるのかね?
我々が命とみたてたサッカーはそんなに小さなものかね?
我がボールは天地とひとつ
故にゴールはなくともよいのです
........日本がWCを制した次の日の会見場で、日本代表監督は
自分の前に置かれた球体を見て言った。
「これは、何と云うもので、何をするためのものなのですか?」と.......
その会見を見た世界の人々は思った。
「なんと、、ワーワーサッカーを極めたるもの、サッカーのボールを忘るるとは、、これぞ極限の名人なり」と、、
その後、大リーガーはクラブやバットを手に取ることを恥じ、NBAの選手はバスケットボールにさわることを恥じた。
中島敦 「名人 ワーワーサッカー外伝」より抜粋